「相続人申告登記をすればいい」─ 制度の利用は賢明です。でも、これからが本番です。

■ はじめに

「相続登記が義務になったけれど、
話し合いができていない。でも相続人申告登記という届出をすれば
ひとまず大丈夫なんだ」

そう聞いて、
少しほっとされた方もいらっしゃるかもしれません。

たしかに、
相続人申告登記という制度を使えば、
ひとまず義務化の期限には間に合います。

この制度を利用すること自体は、
とても賢明な判断です。

ただ、ひとつだけ
知っておいていただきたいことがあります。

相続人申告登記は、
「ゴール」ではありません。
「これからが本番」なのです。

■ 相続人申告登記で「終わり」にはならない理由

相続人申告登記は、
「わたしは相続人のひとりです」と
法務局に届け出る制度です。

届出をすれば、
相続登記の義務は、ひとまず果たしたことになります。

でも、届出をしても、
不動産の名義は亡くなった方のまま。

法律上、誰がその不動産の持ち主なのか、
まだ決まっていない状態です。

つまり、
相続そのものは何も解決していないのです。

■ 届出のあとに待っている「本番」

相続人申告登記のあとに
やらなければならないこと。

それは、相続人のあいだで
「誰がこの不動産を引き継ぐか」を決めて、
正式な相続登記を完了させることです。

そして、ここが大事なところですが、
この「本番」にも期限があります。

遺産分割の話し合いがまとまったら、
そこから3年以内に
正式な相続登記を申請しなければなりません。

この期限を過ぎると、
ふたたび10万円以下の過料の対象になります。

相続人申告登記で
せっかく時間をかせいだのに、
そのまま放置してしまっては
もったいないのです。

■ 「まだ大丈夫」が一番こわい

「まだ3年ある」
「そのうち話し合おう」
「急がなくても大丈夫でしょ」

そう思う気持ちはよくわかります。

でも、相続の手続きは、
時間が経つほど難しくなる性質があります。

相続人が高齢になって、
判断能力が衰えてしまうかもしれない。

相続人のどなたかが亡くなって、
さらにその方の相続人が増えてしまうかもしれない。

疎遠になっている相続人と、
ますます連絡が取りにくくなるかもしれない。

5年後、10年後に動こうとしたら、
「あのとき進めておけばよかった」と
思うケースを、
わたしたちは何度も見てきました。

相続人申告登記でかせいだ時間は、
「先延ばしにするための時間」ではなく、
「準備を進めるための時間」です。

■ 話し合いが難しいときは、第三者の力を

相続人申告登記を検討される方の多くは、
すぐには話し合いができない事情を
お持ちだと思います。

遠方に住んでいて会えない。
長い間、連絡を取っていない。
相続人が誰なのか、はっきりしない。
気持ちの面で、まだ難しい。

そんなとき、
第三者である司法書士が間に入ることで、
話が動き出すことがよくあります。

「兄弟で直接話すと感情的になるけれど、
司法書士さんを通したら冷静に進められた」

「疎遠だった親戚に事務所から手紙を出してもらったら、
返事が来た」

「相続人が誰かわからなかったけれど、
戸籍を調べてもらって全員が判明した」

おひとりで抱え込まなくても、大丈夫です。

■ 手続きが終わったあとの景色

遺産分割がまとまって、
正式な相続登記が完了すると、
不動産は「あなたのもの」になります。

そうすると、選択肢が広がります。

ご実家を売却して、
これからの暮らしの資金にあてられます。

空き家の管理から解放されて、
気持ちが軽くなります。

リフォームして賃貸に出せば、
収入を得ることもできます。

お子さんやお孫さんに、
すっきりした状態で引き継げます。

名義が決まっていない不動産は、
何もできない不動産です。

でも、名義が整えば、
その不動産は「これからの可能性」に変わります。

相続人申告登記は、
その可能性に向かう第一歩。

次の一歩を、踏み出してみませんか。

■ まずはご相談ください

「相続人申告登記をしようと思っている」
「届出はしたけれど、そこから進んでいない」
「何から手をつけたらいいかわからない」

どの段階でも構いません。

今の状況をお聞かせいただければ、
何をどの順番でやればいいか、
一緒に整理いたします。

相続人の調査、戸籍の収集、
遺産分割協議書の作成、
登記の申請まで、
まとめてお任せいただけます。

「止まっていたものが、動き出した」

そう感じていただけるよう、
37年の経験で、あなたを支えます。

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