「親が元気なうちに、自宅を子どもの名義にしておきたい」「長年連れ添った配偶者に自宅を贈与したい」
こうしたご相談をいただくことがあります。不動産を贈与する場合、所有権移転登記(名義変更)が必要です。
ただし、不動産の贈与には贈与税がかかります。登記の手続きだけでなく、税金面を含めた事前の検討が大切です。
贈与による名義変更の流れ
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ① 贈与契約 | 贈与する方(贈与者)ともらう方(受贈者)で贈与契約を締結します |
| ② 書類の準備 | 必要書類を揃えます |
| ③ 登記申請 | 法務局に所有権移転登記を申請します |
| ④ 登記完了 | 約1か月ほどで登記が完了(法務局や時期によって前後します) |
| ⑤ 贈与税の申告 | 翌年の2月1日〜3月15日に、受贈者が贈与税の申告を行います |
必要な書類
| 贈与する方(贈与者) | もらう方(受贈者) | |
|---|---|---|
| 本人確認書類 | 運転免許証等 | 運転免許証等 |
| 印鑑証明書 | 必要(発行から3か月以内) | — |
| 登記識別情報(権利証) | 必要 | — |
| 住民票 | — | 必要 |
| 固定資産評価証明書 | 必要 | — |
| 贈与契約書 | 双方の署名・押印が必要 | |
登記にかかる費用
| 費用の項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 登録免許税 | 固定資産評価額の2% |
| 不動産取得税 | 別途、都道府県から課税されます(軽減措置あり) |
※司法書士の報酬は別途かかります。
⚠ 不動産の贈与には贈与税がかかります
不動産の評価額によっては、贈与税がかなり高額になることがあります。
贈与税には「暦年課税」や「相続時精算課税」などの制度があり、どちらを選ぶかによって税額が大きく変わります。また、夫婦間の居住用不動産の贈与には特別控除(おしどり贈与)が使えるケースもあります。
登記の手続きだけでなく、税金面の確認が不可欠です。当事務所では、信頼できる税理士と協力しながら相談から進めています。
よくあるご相談
親から子への贈与
「親が元気なうちに、自宅を子どもの名義にしておきたい」というご相談です。
| ご相談内容 | ポイント |
|---|---|
| 親から子へ自宅を贈与したい | 贈与税の負担が大きい場合、相続まで待つほうが有利なケースもあります |
| 生前贈与と相続、どちらがいいか | 税理士と一緒に、トータルの税負担で比較検討することをおすすめします |
| 相続時精算課税制度を使いたい | 一度選択すると暦年課税に戻せません。慎重な判断が必要です |
夫婦間の贈与(おしどり贈与)
婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用の不動産(または購入資金)を贈与する場合、最大2,000万円まで贈与税が控除される特例があります。一般に「おしどり贈与」と呼ばれる制度で、一生に一度だけ利用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 婚姻期間20年以上の夫婦 |
| 贈与の対象 | 居住用不動産、または居住用不動産の購入資金 |
| 控除額 | 最大2,000万円(基礎控除110万円と合わせて最大2,110万円) |
| 利用回数 | 一生に一度 |
| 贈与税の申告 | 控除を受けるには、翌年の確定申告が必要です |
⚠ おしどり贈与を検討される方へ
おしどり贈与は贈与税が大幅に軽減される魅力的な制度ですが、不動産取得税や登録免許税は別途かかります。また、相続で取得する場合と比較して必ずしも有利とは限りません。
税制は改正されることがありますので、現在の税制のもとで本当に有利かどうか、必ず税理士と確認しながら進めていきます。当事務所では、信頼できる税理士と協力しながら相談から進めています。
贈与の登記をお考えの方へ
不動産の贈与は、登記の手続きと税金の問題が密接に関わっています。「名義を変えたい」と思ったら、まずはご相談ください。税理士との連携が必要な場合は、当事務所からおつなぎいたします。
