一般社団法人・一般財団法人の役員変更登記を忘れていませんか?

一般社団法人・一般財団法人の役員変更登記、忘れていませんか?

「株式会社の役員変更登記は毎回ちゃんとやっているけれど、一般社団法人や一般財団法人のほうはどうだったかな…?」

こんなご相談が増えています。一般社団法人・一般財団法人は株式会社に比べて設立のハードルが低く、気軽に作れる反面、役員の任期管理が手薄になりがちです。

この記事では、一般社団法人・一般財団法人の役員変更登記を忘れてしまった場合に何が起きるのか、やさしく解説します。


そもそも、一般社団法人・一般財団法人の役員の任期は?

一般社団法人・一般財団法人の役員の任期は、法律で次のように定められています。

  • 理事:選任後2年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時社員総会の終結の時まで(定款で短縮可能)
  • 監事:選任後4年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時社員総会の終結の時まで(定款で短縮可能)

株式会社では定款で任期を最長10年まで伸ばせますが、一般社団法人の理事は最長2年です。つまり、少なくとも2年に1回は必ず役員変更の登記が必要になります。同じ方が続けて理事を務める場合(重任)でも、登記は必要です。


登記を忘れるとどうなる? ―「過料」についてご存じですか

役員変更の登記を怠ると、一般社団法人法第342条(一般財団法人も同様)により、100万円以下の過料(かりょう)を求められることがあります。

「過料」は刑事罰の「罰金」とは異なる行政上のペナルティです。ただし、裁判所から届く正式な通知ですので、受け取ると驚かれる方がほとんどです。

過料の金額の目安

裁判所の裁量によるため明確な基準は公表されていませんが、実務上の一般的な目安は次のとおりです。

  • 懈怠1回分(2年程度)の場合:2万円〜3万円程度
  • 懈怠2回分以上・長期間の場合:5万円〜10万円以上になることも

金額に影響するとされる要素としては、登記を怠っていた期間の長さ、対象となる登記の件数、過去に過料を受けたことがあるかどうか、などが挙げられます。

過料の通知が届くまでの流れ

  1. 法務局が登記懈怠に気づく(多くの場合、遅れて登記申請をしたタイミング)
  2. 法務局から管轄の裁判所へ通知される
  3. 裁判所から代表理事個人宛に過料決定の通知が届く

ここで大事なポイントが2つあります。

  • 過料は法人ではなく、代表理事個人の負担になります
  • 過料は法人の経費(損金)にはなりません

5年以上登記をしていないと「解散」の通知が届くことも

さらに注意が必要なのが、最後の登記から5年以上何の登記もしていない一般社団法人・一般財団法人には、法務局から「まだ活動していますか?」という趣旨の通知が届くことがあります。

これは「休眠一般社団法人の整理」と呼ばれる制度で、通知から2ヶ月以内に届出や登記をしないと、解散したものとみなされてしまいます(一般社団法人法第149条)。

いったん解散とみなされると、法人を元に戻す(継続の登記をする)には社員総会の特別決議が必要になるなど、大変な手間がかかります。過料だけでなく、法人そのものの存続にも関わる問題ですので、長期間登記をしていない場合は特にお早めの対応をおすすめします。


「登記を忘れていた!」と気づいたら ― 対応の手順

登記懈怠に気づいた場合、できるだけ早く手続きを進めることが大切です。早めに登記をすれば、過料が軽減される(または課されない)可能性もあります。

ステップ1:現在の状況を確認する

まず、法人の登記簿(登記事項証明書)を取得して、最後に役員変更登記をした時期を確認しましょう。理事の任期(原則2年)から逆算して、いつの登記が漏れているかを把握します。

ステップ2:社員総会を開催する

任期満了後に再任(重任)の決議がされていない場合は、改めて社員総会を開いて理事・監事の選任決議を行います。すでに過去の定時社員総会で再任決議をしていた場合は、その議事録を整備します。

ステップ3:登記を申請する

複数回分の懈怠があっても、まとめて登記申請が可能です。必要な書類は主に次のとおりです。

  • 役員変更登記申請書
  • 社員総会議事録
  • 就任承諾書
  • 本人確認証明書(再任でない場合)

「うちは大丈夫かな?」と心配になったら、お気軽にご相談ください

一般社団法人・一般財団法人は理事の任期が最長2年と短いため、「気づいたら登記期限を過ぎていた」ということが起こりやすい法人形態です。特に、設立時に専門家に依頼したあと、その後の役員変更は自分たちでやろうとして忘れてしまう、というケースをよくお見かけします。

当事務所では、登記懈怠の状況確認から、必要書類の作成、登記申請まで一括してサポートしております。「もしかして登記を忘れているかも…」と思ったら、どうぞお早めにご相談ください。早めの対応が、過料の軽減につながります。

翔栄法務司法書士事務所
東京都世田谷区 / 司法書士歴37年
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