亡くなった方が手書きで残した遺言書。「見つけたけれど、このあとどうすればいいの?」と迷われる方は多くいらっしゃいます。
手書きで書かれた遺言書(自筆証書遺言)は、公正証書遺言や法務局保管の遺言書とは違い、そのままでは相続手続きに使えません。家庭裁判所で「検認」という手続きを受ける必要があります。
このページでは、検認の手続きについて、流れや必要な書類をまとめました。
検認とは
検認は、家庭裁判所が遺言書の状態を確認して、記録に残す手続きです。「遺言書がたしかに存在すること」「どのような状態であるか」を公的に記録するものです。
注意していただきたいのは、検認は遺言書の内容が正しいかどうかを判断するものではない、ということです。「この遺言は有効です」とお墨付きをもらう手続きではなく、あくまで「こういう遺言書がありました」と記録する手続きです。
なぜ検認が必要なのか
検認には、遺言書の偽造や変造を防ぐという目的があります。
検認を受けずに遺言書を使って相続手続きを進めることはできません。不動産の登記も、預貯金の解約も、検認済みの遺言書でなければ受け付けてもらえません。
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検認の流れ
検認の手続きは、おおまかに次の流れで進みます。
ステップ1:申立て
遺言書を発見した方や保管していた方が、家庭裁判所に検認の申立てをします。申立て先は、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
ステップ2:検認期日の通知
申立てを受けた家庭裁判所から、相続人全員に検認期日の通知が届きます。申立てから検認期日まで、通常1〜2か月程度かかります。
ステップ3:検認期日
検認期日に家庭裁判所へ出向き、裁判官の立ち会いのもとで遺言書を開封し、内容を確認します。
相続人全員に通知が届きますが、全員が出席する必要はありません。欠席しても、手続きは進められます。ただし、申立てをしたご本人は、遺言書を持参して必ず出席してください。
ステップ4:検認済証明書の取得
検認が終わると、遺言書に「検認済」の証明が付されます。「検認済証明書」を申請して取得してください(手数料は遺言書1通につき150円です)。
この検認済証明書がついた遺言書で、相続登記や預貯金の解約などの手続きを進めることができます。
申立てに必要な書類
| 必要なもの | 備考 |
|---|---|
| 検認申立書 | 家庭裁判所の書式 |
| 遺言書 | 封がしてある場合はそのまま |
| 亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本 | 婚姻・転籍などで複数通になることが多い |
| 相続人全員の戸籍謄本 | 各相続人の本籍地で取得 |
| 収入印紙800円 | 申立て手数料 |
| 連絡用の郵便切手 | 金額は裁判所により異なります |
戸籍謄本の収集は、相続手続きの中でも一番手間のかかる作業です。司法書士にご依頼いただければ、戸籍の収集から申立書の作成までお手伝いいたします。
開封してしまった場合
「検認を知らずに開封してしまった」──そういう方も、実はたまにいらっしゃいます。
開封してしまっても、遺言書が無効になるわけではありません。亡くなった方の意思は、きちんと尊重されます。開封してしまった場合でも、それ以上手を加えず、そのまま家庭裁判所に持参して、検認の申立てをしてください。
もちろん、だからといって開封してよいわけではありません。他の相続人との無用なトラブルを避けるためにも、見つけたときはそのまま保管しておくのが原則です。もし開封してしまった場合は、できるだけ早く検認の手続きに進んでください。
検認にかかる時間
申立てから検認期日まで、通常1〜2か月程度かかります。さらに、戸籍の収集や申立書の準備にも時間が必要です。
相続手続き全体のスケジュールに影響しますので、遺言書が見つかったらできるだけ早く動き始めることをおすすめします。
検認が終わったあとは
検認が済んだら、遺言書の内容にしたがって相続手続きを進めていきます。不動産の相続登記、預貯金の解約、有価証券の名義変更など、検認済証明書つきの遺言書を使って各手続きを行います。
検認が終わったあとの進め方に迷ったら、どうぞご相談ください。戸籍の収集から検認の申立て、そのあとの登記や銀行手続きまで、まとめてお手伝いできます。
翔栄法務司法書士事務所 TEL:03-5452-0885
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