遺言書は自分のわがままを通すものではなく、残された人のために作る優しい愛情たっぷりの法律的文書です

山内扶美子
監修者 山内扶美子

「遺言書とは何ですか。わかりやすく教えてください」

そう聞かれることがあります。

教科書どおりに答えるなら、こうなります。遺言書とは、自分が亡くなったあとに、財産をどう分けるか、子どもの養育をどうするか、葬儀をどうするか——そうした、自分の死後に行われることについて、指示を残しておく書類です。法律に基づいて認められていて、書かれた内容は、きちんと尊重されます。

——と、一般的にはそう説明します。

けれど、司法書士として長く相続に関わってきた者として、ほんとうのところを一言で言わせていただくと、

遺言書は、残された人のためのものです。

それに尽きると思っています。

自分にもしものことがあったとき、残された人が、時間的にも、気持ちのうえでも、大変な思いをしなければならない。それを考えるだけで、かわいそうになります。

だって、亡くなってしまったあとは、もう何もしてあげられないのです。「ああしてほしい」と指示することも、「こうするといいよ」とアドバイスすることも、困っている家族に手を貸すことも、できません。

遺言書は、その「もう何もできなくなったあと」のために、今のうちに残しておける、たった一つの手立てです。

「うちは大した財産がないから」とおっしゃる方もいます。けれど、遺言書は財産の多い少ないの話ではありません。残された人が、迷わず、もめずに、すこやかに前を向けるように。そのための、いちばん優しい準備なのです。

「ちょっと考えてみようかな」で十分です

遺言書と聞くと、身がまえてしまうかもしれません。でも、最初から完璧なものをつくる必要はありません。

「そろそろ考えてみようかな」
「すすめてみようかな」
「具体的には、どうしたらいいのかな」

そう思われたら、それがはじめの一歩です。どうぞ一度、ご相談ください。あなたとご家族にとって、いちばん良い形を、一緒に考えます。

山内扶美子

執筆者
山内扶美子 / 司法書士

37年の実績と経験であなたを扶(たす)けます。
得意なことは、『相続のご相談』『成年後見』『会社設立登記』です。翔栄法務司法書士事務所は、下北沢、代々木上原、笹塚、世田谷区、渋谷区の相続・成年後見・会社設立のサポートを中心に活動してまいりました。いまでは、全国対応のオンライン相談も積極的に受けております。

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