
私たちは、予期しない状況に直面することがあります。特に、生命の危機が迫っている時、私たちが最も心配するのは、愛する人たちへの最後のメッセージをどのように残すか、ということではないでしょうか。
この記事では、時間がない中でも、効果的に遺言書を作成する方法──「危急時遺言」についてご説明します。ご自分の手で書けなくても、遺言は残せます。
目次
1. 遺言書の基本要素
遺言書を書く際には、以下の三つの重要な要素を考慮する必要があります。
誰のために遺言を残すか
遺言書には、財産を受け継ぐべき人々(受益者)を明確に指名する必要があります。これには、家族、友人、または特定の団体が含まれることがあります。
何を遺すか
どの財産を誰に渡すかを具体的に書きましょう。この部分は、遺産分割の紛争を避けるためにも、明確かつ具体的であることが重要です。
信頼できる遺言執行者を決める
遺言執行者は、遺言に従って財産を分配する重要な役割を果たします。この人物は、あなたが深く信頼し、遺言の内容を正確に実行できる人物であるべきです。
2. 遺言書の書き方
時間が限られている場合でも、以下のポイントに注意して遺言書を作成することができます。
簡潔さ
時間がない場合、遺言は簡潔にすることが重要です。重要なポイントに絞り、余計な情報は省略しましょう。
明確さ
遺言の意図は明確である必要があります。あいまいな表現は避け、具体的な指示を記載しましょう。
3. 遺言書の具体的な作り方
時間が限られている場合でも、以下の手順で作成します。あなた自身が書く必要も、署名や押印をする必要もありません。話すことができれば、遺言を残せます。
3名の立会証人
あなたは病院や施設、または自宅などにいることでしょう。あなたの意志を確認するために、3名の第三者に立会証人になってもらう必要があります。
証人になれない方がいます
相続人になる予定の方や、遺言で財産を受け取る方、そしてその配偶者や親・子などの近いご家族は、証人になることができません。実際には、看護師の方、施設の職員の方、あるいは司法書士などの専門家にお願いすることになります。証人集めにお困りの際は、当事務所にご連絡ください。
書き留め
緊急時での遺言書は、自分自身で書くわけではありません。あなたが意思を話し、それを立会人の3名で聞き取り、そのうちの一人が書き留めます。
内容の確認
あなたの意志を書き留めたものを、立会人が読み上げます。その内容でよいのかどうかを、あなたに読み聞かせ、書いたものを確認します。
立会証人の署名と押印
あなたの意思のとおりの内容であれば、書き留められた文書に立会証人の3名が署名し、印鑑を押します。あなた自身の署名・押印は必要ありません。ペンを持つ力がなくても、遺言は成立します。
家庭裁判所に提出
出来上がった緊急時の遺言書は、遺言の日から20日以内に、立会証人(または利害関係のあるご家族など)が家庭裁判所に遺言確認の申立てをします。家庭裁判所の確認を得て、はじめて遺言としての効力が認められます。
なお、亡くなられたあとには、この確認とは別に、家庭裁判所での「検認」という手続きも必要になります。
検認手続きについて、くわしくはこちら
回復した場合
あなたの病状が回復して、持ち直すこともあるでしょう。それは何よりのことです。
あなたが通常の形式で遺言ができるようになってから6か月間生存できている場合には、この緊急時遺言書の効力は無くなります。その場合には、改めて自筆遺言書なり公正証書遺言書なり法務局保管制度なりを利用して、作成し直してください。
4. 遺言書の重要性
遺言書は、あなたの最後の意志を伝える重要な手段です。これにより、あなたの愛する人々は、あなたの意思を理解し、尊重することができます。
結論
生命の危機にあっても、大切な人々に対するあなたの愛と意思を伝える方法はあります。遺言書は、あなたの願いを伝え、家族間の平和を保つための重要なツールです。
専門家として、私はあなたが有効な遺言書を作成できるように支援します。証人としての立会いから、家庭裁判所への確認の申立てまで、緊急の場面こそ、どうぞすぐにご連絡ください。
翔栄法務司法書士事務所 TEL:03-5452-0885
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※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法律相談に代わるものではありません。実際の手続きにあたっては、最新の取扱いをご確認のうえ、専門家にご相談ください。
